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個人指導をしているといろんな生徒さんと出会う。そんな中で、本当に時たまあるのは、自分で自分にウソをつく人だ。例えば、「宿題をやっていない」というかわりに、「やったけどノートを忘れた」、とかいう言い訳をすることだ。本当にそうなら、それは仕方がない。しかし、問題なのは、「やってないのにやった」という場合だ。これは、かなり危険な要素が入っている。人にウソをつくと、自分にその言い訳をしなければならなくなる。罪悪感から逃れるためだ。罪悪感から逃れるうまい言い訳をその都度見つけて自分に言い聞かせる。これを繰り返していると罪悪感も希薄になってきて、ウソをつくことが何ともなくなってしまう。そうするとどうなるか。出来なかった言い訳に自分で納得してしまい、けっこう自分は頑張っているなどと信じ込んでしまう。自分では努力しているつもりになってしまうのだ。罪悪感に耐えきれなくなる人ならば、まだ救いがある。自分が努力をしていないことを認められるからだ。自分の非を素直に認められる人はそれだけで「合格マインド」の一部を満たしている。

 自分で努力しているつもりになってしまうのは往々にして優等生に多い。やらなくてもある程度できてしまう子に多い。そういうウソをついてもみんなが信じてしまうからだ。人は騙して自分も騙してしまう。こういう仕事をしていると、そういう種類のウソは、だいたい判る。だから、私は、次の機会に忘れてきたノートを必ず提出させる。お宅に訪問する時は、「失くしてしまったノート」を見つかるまで一緒に探す。見つかるまでしつこくしつこくやる。しかし出てこない。なぜならそんなノートは最初から無いからだ。こういう人は、自分の現在を認めることから始めなければ、それ以上に成績が向上することはない。自分がどれだけ努力したかを客観的に把握する必要がある。また努力はある程度自信にもつながる。これだけやったんだから、と自分で自分に納得がいけば、結果をきちんと受け止められるのである。

 私は、受験生の時、自分の努力を客観的に測る方法として、「ボールペン消費量計測法」というのを使った。知っている人も多いと思うが、事務用の黒ボールペンを勉強する時に使った。書いて覚える、という方法をとっていたために、チラシ広告の裏とかにとにかく書きまくって覚えた。その紙をとっておく方法もあるが、かさばってしまうので、使って空になったボールペンをとっておいた。本番の入試の前に、自分が使ったボールペンを全部出して眺めた。何十本という数だった。スランプや勉強できない時もあったが、とにかくやったという実感が湧いてきたのを覚えている。また、これだけやったのだから万一だめでもしょうがない、という妙な開き直りも生まれた。もし自分の努力を目に見える形で見る方法をお探しなら、こんな方法もおすすめである。

 人間は努力できる生き物だ。その努力というのはそれだけで崇高で神聖なものだ。自分がしてきた最高の努力に敬意を払うためにも、自分にウソをついてはいけない。自分に正直に謙虚に努力を続けてほしい。これが再三言っている「合格マインド」の全てである。


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