今回は、純粋な資料・図表問題、つまり、知識は必要なく、資料・図表を正しく読み取れれば正解できる問題です。
まず、2014年の第19問です。

帯グラフを読み取る問題です。

1番の選択肢から順に見ていきましょう。「日本では第1階級所得シェアに対する第5階級所得シェアの比率が図中の中では最も小さい」というものです。つまり、第1階級所得シェアを1とした時の第5階級所得シェアの値が最も小さいということですね。本当でしょうか?

各国の第1階級所得シェア に対する第5階級所得シェアの比率を調べてみましょう。第5階級所得シェアの値を第1階級所得シェアの値で割ります。答えは詳しく出さなくても、だいたいの値でいいです。日本は、5.3:43.7、概算で、1:8.2、アメリカは、3.4:50.1、概算で1:14.7、チリは、4.1:56.8、概算で、1:13.9、ノルウェーは、9.0:33.5、概算で、1:3.7です。

この中で、第5階級所得シェアの値が、最も小さいのはノルウェーで、1:3.7ですね。ですから1番の選択肢は間違っていますので答えになりません。

 

次に2番の選択肢を見てみましょう。これは、さっき出した値の中で、「アメリカは第1階級所得シェアに対する第5階級所得シェアの比率が最も大きい」というものですが、アメリカは、1:14.7で最も大きいですね。これが正解です。

いちおう、他の選択肢も見ておきましょうね。

3番の選択肢は、「チリでは、所得上位2階級までの所得シェアの合計が、総所得の80%以上を占めている」と言っていますが、上位2階級は、第4、第5階級で、その合計は19.3+56.8=76.1で、80%以上は占めていません。よって、間違っていて答えにはなりません

4番の選択肢は、「ノルウェーでは、所得下位3階級の所得シェアの合計が、総所得の60%以上を占めている」と言っていますが、下位3階級とは、第1、2,3階級ですから、その合計は、9.0+15.7+19.0=43.7で、60%以上を占めていません。よって間違っていて答えになりません

以上から、正解は2番です。

 

もう一問やりましょう。2014年の第26問です。

 まず、各政党が小選挙区でどれだけ議席をとっているのか見てみましょう。

小選挙区では、最も多く得票した候補が1人だけ当選します。そうすると、A政党は、選挙区ア、ウ、エで候補者が当選し、B政党は、選挙区イ、オで当選し、C政党は当選者はいません。つまり、A政党は3人、B政党は2人、C政党は0人です。

今度は、各政党の得票数の比率に応じて議席を配分する方法で計算してみましょう。そうすると、A政党は200票B政党も200票C政党は100票ですから、5つの議席を2:2:1に配分します。つまり、A政党が2人、B政党も2人、C政党は1人となります。

これを前提に各選択肢を見ていきます。

まず、1番ですが、「過半数の議席を獲得する政党はない」と言っています。小選挙区制で選挙するとA政党は3人獲得しますが、得票数の比率で配分するとA政党は2人ですから、この選択肢の言うことは正しいです。ですから答えになりません。

次に2番です。「議席を獲得できない政党はない」と言っています。小選挙区制で選挙をした時は、C政党は当選者が0人でしたが、得票数の比率で議席配分した場合は1人獲得できます。ですから2番は正しいです。よって答えにはなりません。

次は3番です。「B政党の議席数は増加する」と言っています。これは正しいでしょうか?小選挙区制で選挙した時のB政党の当選者は2人で、得票数の比率で議席配分した場合も2人で、変化がありませんね。したがって、3番は間違っています。3番が答えですね。

いちおう4番も見ておきましょうね。「C政党の獲得議席は増加する」と言っています。そうですよね、2番で見たように、C政党は0人から1人に当選者が増えていますから。4番の言っていることは正しいです。ですから4番は答えになりません。

以上から、正解は3番です。

 

<今日のまとめ>

1.知識がなくても、グラフの読み取りだけで正解できる問題は、きちんと読めばそんなに難しくない

2.そういう問題は、割り算や掛け算、足し算、引き算をしないといけない問題が多いので、ケアレスミスに注意

3.それぞれの選択肢の言っていること読み取るために、表を書いたり、簡略化したりしてわかりやすく加工すると頭が疲れない

4.「正しいものを選ぶ」のか「誤っているものを選ぶ」のかを間違えないように、「正しいもの」なら大きく◯を、「誤っているもの」なら大きく×を脇に書くとよい