こんにちは!
こんにちは!
今日は、どんなお話?
今日は、ちょっとね、陰謀の臭いのする話だよ。
「パナマ文書」と言われる極秘の文書が流出した話。
「パナマ文書」? 何それ?
「パナマ文書」っていうのはね、中米パナマにある「モサック・フォンセカ」っていう法律事務所から流出した文書のことだよ。
この法律事務所は、世界中の大富豪たちから、その資金を「租税回避地(タックス・ヘイブン)」に送る業務を40年以上も手がけてきた世界的に有名な法律事務所なんだって。
世界中のセレブからお金を預かって、その「そぜいかいひち、タックスなんとか」ってところにお金を送る仕事をしてる法律事務所の文書なのね。
「そぜいかいひち」って何?
「租税回避地」っていうのは、タックス・ヘイブンとも言って、「財産などに税金をかけない、または税額がものすごく低額である国や地域」のことだよ。
じゃあ、世界中のセレブたちは、税金を払わなくても済むように、その法律事務所を通して、租税回避地にお金を送ってた、っていうことかな?
そんで、その法律事務所の文書が流出したってこと?
そのとおり!
「モサック・フォンセカ」の過去40年間の業務内容を記録したデータが流出したんだ。
「国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)」が、南ドイツの新聞社を通じて手に入れたものを、公表したんだ。
そんで、そのデータには、何が入ってたの?
何せ、データがものすごく膨大なんで、まだ全貌はよくわからないらしい。
データ量として、2600ギガバイトもあるんだって。
それでも、今までで判っているところでは、有名な人の名前が出ているよ。
例えば、イギリスのキャメロン首相、ロシアのプーチン大統領の側近の人、中国の習近平主席の義理の兄弟、サッカー選手のメッシ、F1ドライバーのニコ・ロズベルグ、香港の映画スターのジャッキー・チェンなどだよ。
へえ〜!!!
もしかすると、他のもっとたくさんの有名人の名前もあるのかもね。日本人とかもあるかもよ。
でも、こういう人たちが、税金逃れとか資産隠しとかをしなければ、もっと消費税とかも安くて済むかもしれないね。
そうだね、タックス・ヘイブン自体は、違法ではなくて、グーグル、アマゾン、スターバックスなども利用していて、日本などで莫大な利益を得ているのに、日本とかには全くあるいはほとんど税金を払わないなんていうケースもあって、問題にはなっているんだよね。
さらに、こういう租税回避地に送金してしまうと、麻薬とかの犯罪で得られた資金をロンダリング(洗浄)する手段にも使われてるんだよ。
こういうことって、世界中で協力して何かできないのかな?
日本では、今、海外送金などはかなり厳しくチェックされてるらしいよ。
まず、外国為替管理法という法律では、100万円を超える海外送金の場合は、税務署に報告しなければならないことになってる。また、500万円を超える送金の場合は、財務省に報告しなければならないことになってる。さらに、3000万円を超える送金の場合は、日本銀行経由で、財務大臣に報告しなければならない。
これがさらに、マイナンバー制度と結びついて、監視体制が強化されることになるらしいよ。
知り合いのお金持ちの中には、シンガポールとか、マレーシアとか、フィリピンにお金を移して移住できるようにしてる人たちもいるみたい。
お金持ちたちは税金を払いたくないんだろうけど、何だか、複雑な変な気持ちだわ・・・。
フランスの経済学者のトマ・ピケティという人の「21世紀の資本」という本の中で、お金持ちはますますお金持ちになってゆき、貧乏な人はますます貧乏になっていく、という風に言ってるよ。
この状況を改善するには、世界中のお金持ちに財産税を掛けること、タックスヘイブンなどへの国際的な資金の移動を規制することなどを、提案してるんだ。
そうね、そういうことが必要かもね。