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パリで同時多発テロが起きました
こんにちは、ブー子です。
こんにちは、テッドです。
ブー子、パリで、テロが起きたね。
今日は、この事件の背景を一緒に勉強しようと思うんだ。
パリは、日本人もたくさん住んでるから、心配だわ。
事件の概要は、詳しくは言わないけど、衝撃を受けたのは、ホームグロウンテロリストの犯行だったということだね。
ホームグロウンテロリスト?それって何?
1.ホーム・グロウン・テロリスト
それはね、自国で生まれ育ち、自国の国籍を持った人が、テロリストになったしまうってことだよ。
どうしてそんなことになってしまうの?
シリアなどのイスラム圏から、移民として入ってきた両親が、言葉もできない、仕事もない、移民先の国の保護もない。その子供は、生まれた国の国籍を持っているのに、学校へも行けない、差別される、いじめられる、こんな虐げられた生活を送ってきて、イスラム原理主義に出会ってしまう。
自称イスラム国(IS)は、そういう人をリクルートして、親の母国などに戦闘訓練に行かせて、機関銃とかをバンバン撃たせたりして、テロリストに仕立てあげるんだ。
そして、イスラム教原理主義的な価値観を徹底的に叩き込む。
そしたら、本国に返して、本国でテロを起こさせるんだ。
イスラム教圏からの移民をたくさん受け入れている先進国は、テロの危険が大きくなるということよね。
そうなんだよ。
パリのテロは今年2回めよね。
最初のテロについて、もう一度、復習しようと思うんだけど。
2.シャルリー・エブド襲撃事件
そうだね。
まず、今年の1月7日にパリ11区のシャルリー・エブド本社に複数犯人が侵入し、警官2名と社員12名を殺害したんだ。
なぜ、そんなテロが起きたのかしら?
「シャルリー・エブド」というのは、風刺漫画を掲載した左派の新聞なんだけど、その新聞に、イスラム教の創始者であるムハンマドの風刺漫画が載ったんだ。
これを見たイスラム原理主義のアルジェリア系のフランス人が犯行に及んだんだ。彼らも、ホームグロウンテロリストだった。
この事件と今回の事件に共通することって、どんなことが問題点としてあるのかしら?
3.今回の事件と共通する背景
(1) フランスの同化政策
1つは、フランスの徹底した同化政策が貧しい移民のイスラム原理主義者に与える影響だよ。
フランスは、学校などの公的な場所で、宗教的な装束の着用を認めない、という立場をとっている。
これは、あらゆる民族に対し、フランス国家が中立性を示すものであると同時に、すべての民族をフランスに同化させるための政策、同化政策の一環として行われていることなんだ。
キリスト教徒は、十字架をつけてはいけない。
イスラム教徒は、ヒジャブと呼ばれる被りものをしてはいけない。
こんな風に強制されるんだ。
それは、確かにね、全ての民族、宗教に対して平等に行われるんなら、仕方ないことかもしれないわね。
でもね、自分の存在の拠りどころが宗教にしかない人にとって、国家のこういう宗教的な不寛容は、大きな反発を招く結果となりかねない。宗教的な無理解とか、迫害と感じるに違いない。
フランスは、多くの移民を受け入れてきたし、現在も、シリア難民などを受け入れている。しかし、そういう人たちは、フランスの社会では、ひどく差別されて、就職もできない。現在フランスの若年層の失業率は30%を超えているんだ。
そんな状態だから、フランス社会に敵愾心を持つだろうし、宗教的な不寛容から、社会に報復してやろうと、うずうずしている若者はたくさんいるんだ。
そこに、甘い言葉で、高給をちらつかせ、ジハード(イスラム教の聖戦)に参加しないかい?、なんてリクルートされれば、つい誘いに乗ってしまう若者も出てくるんだ。
そして、シリアの自称イスラム国で戦闘訓練を受けて、偏った考えでいっぱいの戦士になって帰国し、本国でテロを起こす。狂信的イスラム教徒たちは、ジハードで死ねば天国に行けると本気で思っているから、大抵の場合、死を恐れない。
こうして、恐怖の連鎖は後を絶たないんだ。
たしかに、気持ちはわかるけど、テロを正当化することはできないわね。
僕もそう思う。テロは許されない。
報道の自由、表現の自由は、守られなければならない。
でも、今回の報道をひとつとってみても、イスラム教徒の側からすれば、やはり、違和感を覚えずにはいられないことがあるんだ。
これが、もう1つの問題であり、先進国の人たちはきっとあまり意識していないことだ。
それは何?
(2)欧米的価値観一辺倒の報道や世論
それはね、例えば、フランスなど有志連合国が、自称イスラム国を空爆しているでしょう?
自称イスラム国っていうのは、悪い奴らだけど、悪い奴らだけが、固まって住んでいるわけではないんだ。支配住民を恐怖で脅して、空爆の盾にするようにして、住んでるんだ。
それを、自称イスラム国に対する攻撃だとして空爆すると、必ず、無実の一般市民が多数犠牲になるんだよ。こうして、パリで今回犠牲者になった人々を上回る数の一般市民の犠牲者が、毎日のように出ているんだ。
だったら、もっと、そういう空爆で犠牲になる人たちの報道が大きくなされなきゃおかしいでしょ?
おかしいわね!どうして報道されないの?
僕たちが接している先進国の報道機関が、そういう報道をしないからだよ。まあ、事実上出来ないというのもあるけど、そういうことを言ったら、空爆できなくなってしまう。アメリカなんかは、無人機で爆撃して、一般市民をたくさん毎日殺している。でも、それは、自称イスラム国を殲滅するためには、仕方がない、避けられない損失(コラテラル・ダメージ)だと思ってる。それは、日本人の大半も、有志連合に参加している大半の人が、そう思っている。
でも、しょうがないじゃない!自称イスラム国をやっつけないとテロはまだ続くかもしれないんでしょ!
僕は、ちょっと考えが違うんだ。
確かに、自称イスラム国を殲滅するする必要はある。これは、イスラム教の人の大多数もそう思っている。でも、自称イスラム国の空爆で犠牲になる一般市民が増えれば増えるほど、それで、住む場所や家族を奪われて難民になってしまう人の数が増えれば増えるほど、憎しみの連鎖は続き、ホームテロリストは増えると思う。
空爆を続ければ続けるほど、泥沼のテロとの戦いが続くと思う。
たしかに、憎しみばかりが増幅されていく感があるわね。
それに、表現の自由とか報道の自由とか言っても、所詮、それは西欧先進国的な価値観でしかないわけだから、それとぜんぜん違う価値観のイスラム教徒から見れば、なに言っちゃってんの?みたいになっちゃうかもね。
フランス人って、全部じゃないけどね、独善的で、自分がいつも正しいみたいに思ってるんだよ。
だから、イスラム教徒たちからすると、余計に違和感を感じるんだよ。
戦争ではなくて、和解を目指すべきだと思うんだよね。
フランスの国内では、人民戦線みたいな、極右政党が、さっそく移民排斥とか、騒ぎ出していて、世論を二分する勢いだよ。
それこそ、自称イスラム国が狙っているものなんだ。
どうしたらいいのかしらね?
本当は、国連がもっと主導権を発揮して、平和的解決に乗り出すべきなんだけど、今の事務総長の潘基文は、無能だから、逃げ腰になっちゃって、国連は隠れちゃってるでしょ?
だから、全くあてにならない。
空爆だけで解決しようとしているアメリカも全然ダメ。
正直どうにもならないね。
とにかく、テロに警戒するしかないわね。
自称イスラム国の機関紙である「ダービク」には、日本を非難する記事が多くなってきているから、日本も標的にされるかもしれない。
こわいわ〜!気をつけなきゃ!
そうだね、気をつけよう。
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