こんにちは!ブー子です。今回はアベノミクス解説の第2回です。あたしもお勉強しちゃいます!
こんにちは、テッドです。ブー子、今回は、第二の矢である「機動的な財政政策」についてだよ。
なんだか、難しい言葉だわね~!!!何のことかさっぱりわからないわ。
1.財政政策の役割
まあまあ、最初からそんなこと言わないで!機動的な財政政策から解説しようね。
景気を良くするには、世の中に、お金を使ってくれる人がたくさんいないといけないんだ。
失業している人はお金がないので使うことができないよね。
そこで、政府が、道路建設などの公共事業を民間の会社に発注したりするんだ。
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発注された民間の会社は、新たに人を雇ったり、材料を別の会社に注文したりして仕事の増加に対応する。
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こうして、失業している人にも就職のチャンスが増えるんだよ。
また社会のある部分で仕事が増えてお金が儲かりだすと、社会のその他の部分へもお金が回りだして、
だんだん景気が良くなってくるし失業者も減ってくるんだよ。
こういう現象を、乗数効果とか波及効果とかいうんだ。
社会のこと考えてるなんて、すごいわね!あたしなんか、今夜のごはんのことしか考えてないもん・・・
ブー子はそうだけど、政府は社会のこと考えるのが仕事だからね。
んまあ、そんで、このようにして景気が悪い時には、政府がお金を出して(財政出動という)、波及効果を社会の中に生み出して景気を良くしようするんだよ。
「ざいせいせいさく」が、「はきゅうこうか」を生み出すわけね。ぜ~んぜん知らなかったわ!!!
ブー子、これはケインズ理論の基本的な考えで教科書にも普通に載ってることだよ。
アベノミクスの第二の矢は、不況対策として、教科書にも載っているこの公共事業を増やそうとしているんだよ。
ケインズりろん?ケインズさんっていう人が考え出したことなのね!
そうだよ。ケインズのこの理論は1930年代のアメリカのニューディール政策の時に初めて実際に行われたんだ。
2.安倍政権の公共事業
ところで、安倍内閣は、一昨年の成立後すぐに、緊急経済対策として10.5兆円は平成24年度の補正予算としてすでに執行したよ。 これだけでも、GDPで2%、60万人の失業者を雇用できる規模だと安倍政権は説明してた。 そして、今年度(平成25年度)の予算は、民主党政権下で原案が決定されていてほぼそのままに成立したよ。 だから、安倍内閣の財政政策の注目点は今年度、平成26年度予算ということになるね。
安倍政権は、「国土強靭化」政策を発表し、地震や災害に強い国土づくりを目指して、10年間で200兆円の公共投資をすると発表したよ。 1月から始まる通常国会の動向が注目されるね。
でもさあ〜、テッド、「こうきょうとうし」ということはさあ、政府がたくさんお金を出すってことでしょ? そんなに、お金を出して政府は破産しないの?
3.機動的な財政政策と財政健全化の矛盾
おっ!ブー子、鋭いね!そうなんだ、財政政策をするには、政府は国債を発行しないと、その財源がないんだよ。
でもね、下のグラフをみてごらん。
政府は、すでに、1000兆円を超える財政赤字を抱えているんだ。これは、日本のGDPの約2倍にあたる額だよ。
それに、平成26年度分の一般会計予算の国債発行予定額は、41兆2500億円で、45兆4620億円だった平成25年度比べるとわずかに減ったものの、歳入にしめる割合は、相変わらず43%前後と非常に高い割合なんだよ。
えっ!!!ちょっと待って!!!国の収入の43%が借金なの?それに、年収の2倍の借金が積み重なって残ってるの?ほんとに日本は破産しないの?
ブー子の心配は当然だね。そこで、注目されているのが、去年の6月に出された「骨太の方針2013」というやつだ。 それによると、プライマリーバランス(基礎的財政収支)を2020年までにゼロにするとしてるよ。
プライマリーバランス?きそてきざいせいしゅうし?何なのそれ〜?
プライマリーバランス、基礎的財政収支とは、政策に必要な経費を借金以外の歳入でどのくらい賄っているかを示す指標のことだよ。
下のグラフをみてごらん?日本はバブル期以外ずっとマイナスで、最近は特にひどいだろう?
そうね〜!2009年度なんか、マイナス45兆円だもんね〜!普通のお家で考えてみると、自己破産しなきゃならないレベルだわね〜!なんで日本の政府は大丈夫なのかしら?
一説によると、日本の国債は、ほとんどが国内で買ってもらえているから大丈夫なんていうのもあるけど、やはり将来的には、あまりいいことじゃないよね。
そこで、さっきの「骨太の方針2013」だけど、この方針では無制限に国債を発行してどんどん財政出動するということはないようだね。 それから、消費税がこの4月から、従来の5%から8%になるよね。そのおかげもあって、来年度の予算案を見ると、25年度当初予算と比べて、プライマリーバランスは、マイナス23.2兆円からマイナス18兆円にまで改善されると財務省は言っているんだ。
そうね、消費税上がるんだもんね!けっきょく、国の借金は、国民にツケがまわってくるようになってるのよね。 それから、また来年、消費税が10パーセントになるかもしれないんでしょう?
そうだね、消費税10パーセントはまだ決定じゃないけど、今年の景気の様子を見て、また首相が判断するようになってるね。消費税増税で、景気が悪くなるようなら10パーセントにならないかもしれないけど、今後の経済の成長にかかってるね。
あんまり消費税があがると、美味しいワインも高くなっちゃって困るのよね~!あたしのお小遣いも目減りしちゃうしね~!
消費税を上げても、2020年までにプライマリーバランスをゼロにするという目標は達成できないという試算が昨日公表されたよ。おまけに平成26年度予算案では、約6兆円の公共事業を予定しているんだ。政府は、財政健全化を進めながら、機動的な財政出動を目指すとしていて、これから始まる通常国会の予算委員会が注目されるね。
政府も努力しているみたいだけど、なんだかホントに景気が良くなるのかわかんないわね~!
ブー子の言うとおりだね!景気が良くならないと、財政再建もデフレ脱却も絵に描いた餅になっちゃうからね。
さて、次回は、その経済成長を促す政策、アベノミクスの第三の矢の、民間設備投資を呼び込む成長戦略についてです。
お楽しみに!
今回もとてもわかりやすかったです!次を楽しみにしています!
みよしさん、こんにちは!
どうもありがとうございます。
とっても励みになります!
体調に気をつけて頑張ってください!